能登半島地震への対応(医療・防災産業創生協議会として)
この度の「令和6年能登半島地震」により被災されたすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。今般、医療・防災産業創生協議会(会長:寺島実郎、弊所が事務局)では、協力企業(船山(株))と連携し、七尾市鵜浦町に風呂用コンテナ(自衛隊仕様に準拠)を設置し先週より運用(民間初)を開始しました。
元日の発災後4週間が経過し、被災地では自衛隊のお風呂が被災者に喜ばれる状況も鑑み、民間として、鵜浦町の崎山川からポンプで取水し、安全に十分留意しながら稼働を行っています。七尾市では、一部地域を除き断水状態が続いていますが、地域住民(地元被災者)の方々に受付等の運営にもご協力頂きながら、毎日60名程度の方がご利用中です。今後は、七尾市がお風呂の運用を開始したことを市民に広報するとのことで、利用者の増加が見込まれます。提供中のボイラーコンテナとお風呂設備の様子は下記写真をご覧ください。
ボイラーコンテナの様子(写真1)
お風呂設備の様子(写真2)
被災地でのコンテナ類の運用状況
今次地震において、被災地に各種コンテナ類が派遣・設置され、活用されていることが報道されています。弊協議会としても、このような時にこそ「命のコンテナ」を速やかに派遣・運用することが求められますが、現状では風呂用コンテナ等の派遣にとどまっています。発災後約1か月の段階ですが、今般の災害対応に対しては教訓や課題も多く、これらを今後に活かすことが重要と認識しています。
先週までの情報等をもとに、弊所が把握する被災地域で運用中と見られるコンテナ類は、主に医療や水関係(トイレ・ランドリー・風呂)が中心です(下記の半島地図に記載した資料をご参照ください)。
可動式コンテナ等の運用状況
今後に向けて
弊所(協議会)では、被災地への支援を最優先するとともに、今後の大規模災害等への備え(知見)として、タイムラインに沿って、公開情報、個別情報をはじめ多面的な事態・事象(被災地(被災者)のニーズ、コンテナ類(モジュール毎)の運用状況等々)を収集・整理し、データベースとして蓄積する取組みも進めているところです。
メンバー企業の被災地支援
弊協議会は22社で構成され、各社それぞれにおいて、発災直後から多様な支援を行っており、協議会事務局としても力強い取組みに改めて感謝しております。詳しくは、協議会ホームページhttps://www.mdpc.ne.jp/noto-earthquake_240118/をご参照ください。
結び
今次地震は地形的にも季節的にもとても厳しい環境下で発災し、現在でも多くの被災者が避難所で過ごされていますが、前号でも指摘したとおり、避難所の状況改善が命や健康を守る上でも喫緊の課題であると実際に再認識したところです。
災害はいつ起こるかわからない中で、国土のレジリエンス強化の観点からも弊協議会のシンボリックな「命のコンテナ」プロジェクトを、さらにスピード感を持って多面的に推進することが重要と受け止めています。
引き続き多くの皆様に本協議会活動へのご支援等を賜りたくお願い申し上げます。